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カリキュラム・4年間の流れ

石黒ゼミ


ページ内目次


教員の視点


問題意識を持ち、調査し、
異なる意見を聴き、考察を深める。
そこで培った多面的思考力が未来を切り拓きます。
石黒 武人 Taketo Ishiguro

「専門演習」が果たす役割とは

CICでは、1年次に4領域の先生方が輪講形式で講義を行う必修科目があり、4領域を網羅的に知ることができます。学生はその中から興味のある分野を見つけ、その分野に関する広範な知識を培い、「専門演習」へとつなげていきます。
「専門演習」とは、ひと言で言えば「各自の問題意識を学術的な問いに変える」もの。先行研究を調べ、自分の意見をゼミ生の前で発表しコメントをもらうことで、学生は多角的な視点に気づき、さらに次の発表へとモチベーションと知見を高めていきます。私自身は学生に「それはなぜですか?」と繰り返し問いかけます。学生が扱うテーマは明確な答えのないものが多く、多様な観点から検討する必要があります。そのため、ゼミ生全員に「他に何か視点はありませんか?」「もう一歩先まで考えましょう」と問いかけ、発表する学生とは異なる意見を引き出すようにします。この繰り返しにより多面的思考力と批判的思考力がつき、学生は自身の見解と知識を再構成していくのです。多面的思考力がつくと、コミュニケーションのレパートリーが増えます。学生はいろいろなコミュニケーション方法を自分の中に育てながら、就職や進学へ向かうことになります。

「ちがい」のある者同士が力を合わせる方法は?

他にCICのカリキュラムの特徴としては、幅広い学問分野の知識を得られることや分野横断的な学びができることがあります。例えば、ひとつのテーマについて、心理学的視点・コミュニケーション学的視点・社会学的視点などからアプローチすることができるのです。そもそも異文化コミュニケーションとは「あの手この手」を用いる対応力を必要とするものです。ひとつのコミュニケーション経路がダメなら、別のコミュニケーション経路を活用する必要があり、そのためにも多面的思考力が求められます。「みんな違ってみんないい」のは素晴らしい。では異なる者同士がどのように力を合わせて前へ進むのか? その答えは専門演習の学びの中で探究でき、そして卒業後も社会の様々な局面で考え続けていかなくてはならないのです。

学生の視点

ストレス×リーダーシップの研究を通じて
「みんな違ってみんないい」の思考を確立
東 妙恵 Tae Azuma
東京都立狛江高等学校出身

自身のリーダーシップの悩みから研究テーマを設定

大学のダンスサークルでグループリーダーを務めていたとき、リーダーの影響力を実感。チーム内にストレスを与えないリーダー像を模索していました。そんなとき、石黒先生の「集団コミュニケーション論」の授業で「サーバント・リーダーシップ」(メンバーをエンパワーするリーダー)を知り、「ストレス×リーダーシップ」を研究テーマに設定。専門演習で掘り下げ、卒業研究にまとめていくことを決めました。
研究では、まず複数の友人を対象にストレス状況のインタビューを進め、「ストレスとは解釈の方法により起きる」ことを発見。共通点や相違点を割り出していき、その過程で私自身の主観に囚われていないか、先生にこと細かに相談。先生は文献などに基づいて概念化してくださり、「事実に基づいて考察できている」と安心して進めることができました。学ぶうちにサーバント・リーダーシップを実際にサークルで活用できるようになり、実践的な学びであることもわかりました。

これからの社会をよりよく生きるための学び

生きていくうえで、誰しも「人間関係がつらい」と感じる瞬間はあると思います。そんなとき、「私の概念はAだけれど、あの人はBなんだ」と冷静に判断し、「Bの概念を持つ人はこういう考え方をする」と理解できれば、「相手を否定するかしないか」という判断の仕方が変わります。つまり、「あの人とは合わない」「理解できない」がなくなるのです。
CICは多様性のある学生が集まる学部で得意言語も研究テーマもさまざまで、「みんな違ってみんないい」という思考が育ちやすい環境だと感じます。私自身も「みんなと違っていていいんだ」と納得してから、「私はこうしたい」とはっきり自分の意思を示せるようになりました。グローバル時代にはこうしたコミュニケーション能力が重要になりますし、よりよく生きるため、楽しい人生を送るためにもCICで学べてよかったと思います。

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