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カリキュラム・4年間の流れ

グローバル・スタディーズ領域 奥野ゼミ


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教員の視点


圧倒的な他者や外部の思考に触れて
「人間の生」への考察を深めていく
奥野 克巳 Katsumi Okuno

マレーシアの先住民との暮らしから見えてくるもの

私が専門とする人類学は、「人間ってなんだろう?」という問いを追求する分野です。貧困や戦争などによる社会的危機と環境的危機に直面するなかで、私たちはどのように生きていくべきなのか。日々の生活や常識を超えた“外部”へと飛び出し、そこにある人々の暮らし、思考、やり方に触れ、問いを解くためのアイデアを得ることが、人類学が目指す目的のひとつとなります。
私も過去20年間にわたり年2回、マレーシア・ボルネオ島の先住民プナンを訪問し、生活をともにしています。狩猟採集民である彼らは、個人所有をベースに資本主義的な価値観で暮らす私たちにとって“圧倒的な他者”です。森から得たものは皆の共有財産であり、誰も何も持たない社会には、貧富の差も権力の集中もありません。このシェアリングエコノミーが根付いた社会に、現代世界の未曾有の危機を乗り越えるヒントはないだろうか。そんなことを考えながら、プナンと一緒にゴロゴロと過ごすことが、私のフィールドワークになっています。

まずは外に出ることから新しい気付きが生まれる

EDUCATIONの語源には、「外に導き出す」という意味が含まれていて、「専門演習」でもフィールドワークを通して、内部では得られない気付きを掴むことが重要です。葬儀などの儀礼やアイドル産業のほか、ラーメンや漫画といった文化など、学生の研究テーマは多様ですが、現地に足を運び、自分たちの日常とは異なる生き方や考え方に触れることが、研究を通して学生に望むこと。限られた時間でも、人類学の面白さの一端を体感してほしいと願っています。
今年度からは文献や論文などテキスト中心の学び方を変えて、ゼミ生には3年時にはフィールドワークを土台としたYouTube動画の制作に取り組んでもらっています。大学の中や机の上で行われる学びを超えて、考えてから動くのではなく、動きながら考えて学んでいく。そんな新しいゼミのスタイルを学生と一緒に模索することも、現在研究室で取り組んでいる大きなテーマのひとつです。

学生の視点

CICで出会った多様な視点が物事の見方を大きく広げてくれた
野崎 鈴乃 Suguno Nozaki
愛知県 清林館高等学校出身

ディスカッションを通して磨かれた言語化の能力

CICへ進学した背景には、国際協力やジェンダー、言語、コミュニケーションなど、たくさんのテーマを学びたいという思いがありました。そんななかで1年次に奥野先生の授業で聞いた、海外の少数民族におけるジェンダー観の話がとても印象深く、また研究したいと考えていたアイドルに関する研究に奥野ゼミの先輩が取り組んでいたことから、3年次の「専門演習」で奥野ゼミを選択しました。
ゼミで成長したのは、自分自身の考えを明確な言葉にする力です。3年次の輪読では、他のゼミ生の、自分とは異なる考え方に触れることで、段々と、自分の考え方を相対化し客観的にとらえられるようになりました。自身の考えを相対化した上で発表するということを繰り返すことで、論理的に物事を考える力と、考えをアウトプットする力が高まっていきました。

アイドルへの熱狂を人類学的な視点で考察する

現在は「アイドル産業と新興宗教〜日韓の熱狂をめぐる研究所説〜」というテーマで卒業研究に取り組んでいます。このテーマは、私自身が、アイドルの海外ツアーを追いかけるほどの熱狂的なファンであることをきっかけとして、文献調査や推し活仲間へのアンケート調査をもとに、”熱狂”という観点から、新興宗教との類似性を見い出すことを目的としています。
このテーマを思いついたのは、シンガポール国立大学に留学した際に、日韓のアイドル産業に関する講義を受講したことがきっかけでした。 奥野先生は、わたしが研究テーマについて相談したときには、自身の考え方を相対化し、客観的に捉えられるよう後押ししてくださり、特に知識が乏しかった新興宗教や経済人類学に関する資料を紹介してくださるなどして、考察の観点を広げる手助けをしてくださいました。
入学当時は、まさか自分の推し活が卒業論文になるとは想像していませんでしたが、日々の授業や留学、専門演習を通して多様な視点と出合ったことで、物事の見方や関心が大きく広がったと感じています。

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