2020年度学部卒業生のみなさんへ

2021年3月25日

異文化コミュニケーション学部2020年度卒業生のみなさん。

ご卒業、おめでとうございます。

 

みなさんの大学生活、きっと密度の濃いものだったことと思います。何かを成し遂げることができたと感じている人も、もっと出来ることがあったのではと後悔の気持ちがある人もいるでしょう。学生生活最後の年に、感染症拡大によって授業がオンラインとなり、キャンパスに来る機会が減ってしまったことは、本当に残念でした。進路を決めるその時期に、社会や経済が大きく変化していくことに対して不安も大きかったに違いありません。学生最後の年にやりたかったことが実現できなかった人も多いと思います。

それでも、みなさんが、異文化コミュニケーション学部の授業、留学、卒業研究やその他の活動を通して学んだこと、新しい出会いや経験、仲間たちと重ねた時間は、必ず、これからみなさんが羽ばたいていくための力になると思います。そのことに、ぜひ自信と誇りを持ってください。

 

これからみなさんが生きていく社会は、さまざまな課題を抱えています。世界各地にみられるマイノリティへの差別的な言葉や暴力。世界の流れに反して、いまだにジェンダーの平等や性の多様性を認めようとしない日本の社会の構造。効率と生産性が優先されてきた中で広がっている格差。その中で、顕在化してきた人々の間の分断。そして、便利な生活の代償として破壊され続ける自然環境。このように課題を数え上げると希望を失いそうになります。

しかし、世界を見渡すと、若い人たちが、現状を批判し、真剣に困難な課題に取り組み、解決策を提案する動きも確実に起きています。みなさんが、異文化コミュニケーション学部で身につけた、自分と異なる「他者」を尊重し、メインストリームではない者たちの声に耳を傾け、多様性の中に解決策を見出していく力、ぜひ、この力を、今後、社会の中で発揮していってください。

みなさんが、立教異文化のスピリットをもって、これから進んでいくそれぞれの場で小さくても多様性を創り出し、コミュニケーションによってそれを広げていくことで、この先、この社会、世界が、多様性を寛容に受け入れる世界に変わっていくことを願っています。そして、そのために、私たち、異文化コミュニケーション学部の教員、スタッフたちは、授業の中で、学部の活動の中で、みなさんと一緒に勉強、議論をしてきたつもりです。

 

これからのみなさんひとりひとりの活躍に期待をしています。今後の人生、他者を大事に、そしてそのためにも自分自身を大事に、進んで行ってください。そして、ときどき、学部の後輩たちの力になってください。

 

みなさんの今後の人生が、充実したものであるようにお祈りしています。

 

異文化コミュニケーション学部長

浜崎桂子