教員紹介

言語コミュニケーション研究領域

佐藤 邦彦(2018年度研究休暇予定)

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教授

言語学・スペイン語学、なかでも語彙論や意味論が専門。語の意味がどのように構成され、変化していくか、1つの語の持つ複数の意味がどのように関連付けられるかとか、語彙がどのように言語話者の認識を枠づけているか、新しい語が作られる際にどのような原理が働いているか、といったことについて、主にスペイン語を対象言語として研究している。いずれも一見役に立たない地味なテーマだが、こうした研究を通して、言葉の持つ流動性や創造性、その言語の話者の語感の根底にあるものが垣間見られるという観点から研究に取り組んでいる。

丸山 千歌

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教授

日本語教育と社会言語学を専門分野とする。現在、①学習者要因の研究とそれにもとづくカリキュラム開発とコースデザイン、日本語教材研究、②言葉のバリエーションと日本語教育に関する研究、③開発型日本語教師の養成のための研究、④日本語教育を事例とした言語教育における国際連携のための言語教育指標の活用研究に取り組んでいる。

池田 伸子

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教授

外国語教育工学、日本語教育が専門分野。外国語教育におけるメディアやテクノロジーの活用を、①学習スタイルや認知スタイル、母語や文化的背景等の学習者特性との関係、②遠隔教育、e-learning、オンラインテストなどの時間や場所を超越する効果的な学習環境の提供という点から研究している。近年は、学習障害の1つであるディスレクシアを抱える学習者に対する効果的な日本語教育の方法について研究を行うとともに、多文化共生社会に必要とされる日本語教師養成、外交戦略としての日本語教育の効果の検証にも取り組んでいる。

森 聡美(2017年度研究休暇)

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教授

言語習得を研究テーマとしており、特にバイ(マルチ)リンガル環境下で育つ幼児・児童の統語・語用論的側面の発達過程に焦点を当てて研究を進めている。統語面については、二つの言語システムがそれぞれどのような習得過程を辿るかをモノリンガル児と比較しながら分析し、言語間の相互作用を含む複数言語習得の特徴を明らかにすると同時に、そこで得られた知見が言語習得理論にどのように貢献し得るか追究している。語用論的側面においては、コンテクストに合わせて言語を切り替える能力の発達ならびに言語選択を決定する要因の解明に取り組んでいる。

髙橋 里美

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教授

第二言語習得研究全般を扱うが、特に中間言語語用論の枠組みで、目標言語によるコミュニケーションに不可欠な第二言語語用論的能力の習得について研究している。最近では、第二言語語用論的能力の教室内での習得と動機づけなどの学習者要因との関係を探ることを主要な研究テーマとしている。研究の理論的基盤としては、第二言語習得研究において現在も広く研究対象となっている明示的・暗示的学習、明示的・暗示的指導、インプット強化などの最新の知見を語用論レベルに応用している。量的分析を得意とするが、最近では質的分析も積極的に取り入れ、第二言語学習者の認知活動を多角的に検証している。

鳥飼 慎一郎(2019年3月退職予定)

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教授

コーパス言語学に基づく英語教育学を専門にしている。コーパス言語学の手法を用いて英語の特徴や差異を数量的に分析し、ジャンルによる違いや特徴、地理的変異、歴史的変遷などを語彙論、文法論、文体論などの観点から考察を加え、その研究成果を英語の語彙、文法、文体研究に応用するとともに、新たな教材論、カリキュラム論、ESP教育論を構築しようとしている。最近では、日本人のための発信型司法英語辞書の開発をおこなっている。その一方で、江戸末期以降の英学史、漂流民の英語を、日本人の異文化あるいは異言語との接触という観点から言語学的、英語教育学的に研究している。また、コーパス言語学に基づく英語教育学の成果を基に、テレビメディアを通していかに分かり易く英語を教えられるのかというテーマを実践を通して追及している。

Ron Martin(2018年度研究休暇予定)

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准教授

Achievement motivation research shows that the development of childrenʼs perceptions of their abilities and their value of subjects is influenced by a number of factors. As children age through elementary school, they become aware of their abilities and begin to compare themselves to their peers. Children put effort in what they perceive that they can do and value what they do well.   As an adult, oneʼs values more than competency beliefs are matched up against the expectations of others and society, influencing decision making and highlighting oneʼs self-esteem. Thus, second/foreign language learning motivation is not simply about classroom enjoyment; it is the relationship between the development of perceptions of competency and values which takes place during the elementary school years and the wider discussion of identity development and the expectations of others.

大森 愛

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准教授

小学校英語教育が日本を含め世界でどのように普及し、カリキュラム内に浸透してきたかを国や地域の特徴と関連して研究を行っている。日本国内においては、小学校英語教育やそれに関する教員研修の実施状況を自治体単位で調査し、実施状況の違いやその背景について統計的手法を用いて分析を行っている。国や地域により言語政策や教育政策が異なることから、教育上の共通点と差異について比較検討することにより、異文化をより理解し受容する精神を育むことを目標としている。

通訳翻訳コミュニケーション研究領域

松下 佳世

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准教授

ジャーナリストとして、また会議通訳者としての実践経験をもとに、主にニュースの現場における通訳翻訳行為について研究している。メディアを介した、あるいはメディアに利用(あるいは消費)されるための通訳翻訳にはどのような特徴があるのか。テクノロジーの進展により、メディアを取り巻く環境自体が大きく変わっていく中、多様化する通訳者・翻訳者の役割にも注目している。

武田 珂代子(2018年度秋学期より研究休暇予定)

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教授

異言語・異文化間コミュニケーションの仲介行為としての通訳翻訳という視座から、主に通訳翻訳の社会的・文化的側面に関する研究に取り組んできた。通訳者・翻訳者、また、通訳翻訳行為が生まれる社会・政治・経済的状況に焦点をおき、学際的アプローチで国内外の研究者とのコラボレーションをめざしている。特に、通訳翻訳史、通訳翻訳教育、職業としての通訳翻訳、紛争下での通訳者・翻訳者、視聴覚翻訳、テクノロジーが通訳翻訳実践に及ぼす影響に関心がある。

Anthony F. Hartley(2019年3月退職予定)

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教授

I am currently involved in three research projects that reflect my overlapping interests in collaborative translation, machine translation (MT), controlled authoring and text/translation quality. Minna no Hon’yaku for Translator Training enables students to collaborate on translation projects in defined roles (project manager, terminologist, translator, reviser…) and provides a revision mechanism for giving structured peer feedback. Scrumsourcing 2019 aims to improve the quality of Japanese/English MT for Rugby World Cup 2019 in Japan by crowdsourcing the post-editing(correction)of rugby-related translations. MuTUAL is designing a tool to assist staff in Japan’s municipalities to write simple, clear documents that can be reliably translated into English using MT alone.

異文化コミュニケーション研究領域

小山 亘

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教授

主に言語人類学や記号論の枠組みに基づき、語用論や社会言語学、文化人類学、社会学などの知見にも依拠しながら、コミュニケーションの問題にアプローチし、コミュニケーション論の観点から言語や社会、文化の研究を行なっている。近代や現代の社会文化的な様態と、近現代における言語やコミュニケーションの有り様や、それらについての考え方とが、どのように結びついているのか、特に、「近代化」や「グローバリゼーション」などと呼ばれる現象が、実際の社会文化や言語の有り様、そしてそれらについての捉え方や語られ方とどのように結びついているのかについて、コミュニケーション論を基軸に探究し、その詳細を審らかにすることを試みている。

灘光 洋子

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教授

文化的背景や立場が異なる者の間に生じる諸問題が研究対象。アイデンティティ構築、関係性や権力の交渉などについて、展開されるコミュニケーション実践や当事者の語りを質的に分析することで、自明視されがちな現象の背後に何が潜んでいるのか考察を試みてきた。特に、マージナルな存在や立ち位置に関心がある。これまでの研究テーマとして、中国人と日本人のコミュニケーション・スタイル、医療の場におけるコミュニケーション、コミュニティ通訳者の葛藤などがある。最近は、「繋ぐ」という行為に注目している。

河合 優子(2018年度秋学期より研究休暇予定)

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教授

批判的異文化コミュニケーション論の立場から、文化と権力関係が関わるコミュニケーションの分析および理論研究を主な研究課題としている。これまでの研究では、アジア系アメリカ人の人種表象、日本のナショナリズム言説、日本の人種概念・人権主義など、文化的「他者」および「自己」が構築される差異化および序列化のプロセスを考察してきた。現在の研究上の関心は、「日本人」とその文化的「他者」の差異化・序列化のプロセスを問題化し、日本社会におけるマジョリティの「日本人」意識を変容することで、多様な文化背景の人々の所属意識や文化実践が尊重される多文化社会のいかにつくっていくかである。

師岡 淳也(2017年度 研究休暇)

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准教授

説得コミュニケーション(レトリック)の理論と歴史の研究、および主に人文学的手法を用いた説得コミュニケーションの批判的分析を専門としている。近年の研究テーマは「日本における移民「問題」の語られ方」で、昭和30年代から現在までの移民受け入れを巡る言説の変遷を批判的に吟味することを目的に文献調査を行なっている。また、日本におけるコミュニケーション学の歴史にも関心があり、現在、明治期以降の演説討論教育やレトリック研究の歴史的展開に関する研究を進めている。

サステナビリティ・コミュニケーション研究領域

中川 理(2018年度秋学期より研究休暇予定)

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准教授

人びと・メディア・思想・テクノロジー・資本の国境を越えた移動と結合は、どのような新しい想像力を生み出すのだろうか?そこにあらわれる新しい「生き方」は、国家と人びとの関係をどのように変えていくだろうか?市場と贈与についての経済人類学や、国家と周縁性についての政治人類学の研究伝統を活用しながら、これらの問題に文化人類学的視点から取り組んでいる。フランス南部をおもなフィールドとし、これまで失業者など「排除された人びと」による社会運動や、多様な民族的出自を持つ農民たちの市場での活動についてフィールドワークを行ってきた。現在は、フランス南部に住む難民出身のモン(Hmong)農民について調査を行っている。

Hyangjin Lee

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教授

異文化コミュニケーションとしての映像文化における再現美学とアイデンティティ政治学を批判的に分析。主な研究テーマは、トランスナショナリズム、民族主義や共産主義などのイデオロギー、戦争と移住、ジェンダーとセクシュアリティの表象、韓国と北朝鮮、在日映画、K−POP, K-Dramaなどの韓流の社会学。

浜崎 桂子

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教授

文学を始めとする文化表象における「他者」の描かれ方の歴史と現在について、ジェンダー、オリエンタリズム、ポストコロニアリズムをふまえたカルチュラル・スタディーズの視点から研究を行っている。文学や映画における「女性」、旅行記における「異民族」、映画における「移民」のイメージ分析を通して、「書く/見る側」と「書かれる/見られる側」の関係性、権力関係に注目してきた。また、自ら文化発信をする「移民」たちの活動、特にドイツの移民文学作品とその受容に焦点をあてて、「他者」である移民が「書かれる側」から「書く側」となって文化発信をすることによって、どのように「他者」と「ホスト社会」との関係性に変化が起きるのか、文学がどのように「多文化共生社会」の一端を担いうるのかを考察することが目下の研究テーマである。

Mark E. Caprio

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教授

北東アジアの中心である朝鮮半島の現代史や外交史を把握するためには、朝鮮/韓国・北朝鮮と日本や中国との関係を理解する必要がある。三ヶ国の近代化や西洋との交流及び戦争の歴史は上述の現代史と直接・間接的関係がある。私は上記のテーマを研究しているが、この地域の課題の理解は他地域でおこっている類似の問題の理解に役立つ。そのため授業やゼミでは国際関係のテーマである戦争・平和論、人の移動などを取り上げ、こういった問題の平和的解決を探求することを目的とする。

石井 正子

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教授

武力紛争をどのように平和に導くことができるのか。武力紛争で破壊された地域が復興・開発するために、国際社会はどのような貢献ができるのか。このような課題に応えることをめざして、紛争研究と国際協力の研究を行っている。主なフィールド調査地はフィリピン南部のムスリム社会であり、紛争研究と国際協力の研究を行うにあたっては、地域の内在的な視点を重視している。国際NGOの活動にかかわることを通じて、どのように研究の知見を実践に活かしていくことができるかについても、関心がある。

奥野 克巳

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教授

「人間とは何か」という問いの探究が、枢要な関心である。専攻は、文化人類学。東南アジア・ボルネオ島の焼畑稲作民のシャーマニズムと呪術の調査から始め、同じボルネオ島の狩猟民の人間と動物の関係をめぐる調査へと移行し、目下の研究は、マルチ・スピーシーズ関係を含む、人間と非人間、自然と文化をテーマとする民族誌にある。アニミズムから始まる人間の宗教実践、発情徴候を失った人間のセックスとその地球規模の多様性などにも関心がある。